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今回は、NBAドラフト9位指名を受けた、八村塁の高校時代を振り返っていきます。
八村は明成高校出身で、1年生のころからエースとして活躍していました。
八村が入学してから3年間、ウインターカップで3連覇しています。
当時から八村の貢献度は大きかったのですね。
ここでは、八村が高校3年生の時(2015年)のウインターカップの決勝戦のレポートを書いていきます。
この時のウインターカップの決勝戦は明成高校VS土浦日大高校。
当時、明成高校は優勝候補の筆頭でした。
2014年のウインターカップでも優勝していますし、その時試合に出ていたメンバーがそのまま残っていたので、僕も明成が優勝するだろうと思っていました。
しかし、この時の対戦相手、土浦日大高校も非常に強かったです。
ウインターカップの前に行われた、国体でのことです。
明成高校中心の宮城県と土浦日大高校中心の茨城県の対戦となった国体決勝戦。
この時はなんと、茨城県が優勝しているのです。
八村などの明成のインターハイ優勝メンバーがいながら、それをおさえて、優勝しました。
そのため、ウインターカップの決勝戦はどちらが優勝してもおかしくない試合でした。
ちなみに、土浦日大高校には現在(2019年)大学でそれぞれ活躍する、平岩や杉本、松脇といった選手がいました。
さて、2015年当時のウインターカップ決勝戦はどの様な試合だったのでしょうか。
結果は78-73で明成高校が優勝をつかみ取りました。
試合内容は決勝戦に相応しい好ゲームとなりました。
試合の立ち上がり、土浦日大の軍司のミドルシュートからスタートしました。
第1Qはお互いに点の取り合いといった展開でした。
土浦日大は平岩のゴール下や松脇の3Pシュートを中心に点を重ねていきます。
明成は八村のゴール下と三上の3Pシュートを中心に試合を展開します。
第1Q後半に土浦日大は山崎の速攻からのミドルシュートや松脇の3Pシュートが連続できまり、流れにのると思われました。
しかし、その直後に明成は八村が連続で1対1から点を取り、流れを渡しませんでした。
その結果、土浦日大の3点リードで第1Qが終了します。
第2Qはお互いにディフェンスが激しい展開になりました。
なかなか点が入りにくい時間帯になりましたね。
立ち上がりは土浦日大が山崎から平岩へのキレイな合わせのプレイで点を取りました。
このQの明成は八村でしか点を取れないという状況が続きます。
対して、土浦日大は山崎の3Pシュート、平岩のリバウンドシュート、杉本のミドルシュートでのバスケットカウントなど、多彩な得点パターンで点を重ねていきます。
松脇はこのQ、3Pシュートはありませんでしたが、速攻の場面でドリブルしながら、3Pシュートを打つと見せかけたフェイクからのドライブは素晴らしかったですね。
あっさり抜いてレイアップまでもっていきました。
流れは若干土浦日大に向いていた様に感じます。
明成は攻守ともに八村が躍動しました。
オフェンスではゴール下での華麗な1対1、ディフェンスでは力強いブロックもとびだしました。
明成の苦しい時間帯を救いましたね。
このQの終盤こそは納見がミドルシュートを決めましたが、
ほとんど八村の得点でした。
そのおかげで結局点差は変わらず、土浦日大の3点リードのままで第2Qを終えました。
第3Qも明成の流れの悪さはかわりませんでした。
八村が何とか得点を重ねますが、
松脇の3Pシュートや山崎のミドルシュートなどの得点で、土浦日大は9点差まで差を広げます。
しかし、この様な状況で、八村のチームの流れの悪さを払拭するようなダンクがとびだします。
そして、第3Q後半、八村のバスケットカウントで流れが少し変わります。
このバスケットカウントから両チーム、3Pシュートの入れあいになります。
土浦日大は松脇が入れると、明成は三上、納見が入れ返しました。
試合の展開が速くなったのを感じましたね。
そこから、明成はチーム全体で点を取れるようになり、点差が縮みます。
しかし、土浦日大も平岩や軍司がゴール下で落ち着いて点を取ります。
その結果、このQでも土浦日大が3点リードのままで終えます。
第4Q序盤、明成の得点が爆発します。
特に納見の活躍が素晴らしかったですね。
納見が3Pシュート、ミドルシュートを立て続けに沈めると、
三上も3Pシュートを沈め、再び納見がファールをもらい、速攻での得点も沈めます。
更に、納見を中心にディフェンスのプレッシャーも強くなり、
第4Q前半の5分は土浦日大は無得点となってしまいます。
この勢いで明成は一気に逆転し、9点リードまでもっていきます。
土浦日大は残り5分がすぎた所でようやく、杉本が3Pシュートをきめます。
そして、そのまま杉本が平岩への見事なアシストや3Pシュートを沈めて、何とか点差を離されない様にします。
しかし、明成の勢いは止まりません。
納見に続き、富樫も3Pシュートが決まるようになり、挙句の果てには納見がバスケットカウントまできめます。
土浦日大は松脇や山崎が3Pシュートをきめ、ファールをして追い上げを図りますが、
八村がフリースローを落ち着いて決めます。
最後は明成が逃げ切り、78-73で明成高校が優勝しました。
この試合は本当に決勝戦に相応しい好ゲームでした。
土浦日大は第3Qまでリードして、松脇の3Pシュートを中心にいつも通りの試合展開をできていたと思います。
松脇は3Pシュートを8本を含む30点取りましたしね。
見事なシューターでした。
平岩や軍司もインサイドで八村を抑えようと懸命なディフェンスとリバウンドが観られましたし、杉本や山崎も要所で活躍していました。
どちらかというと土浦日大ペースの時間帯が長かった様に感じる試合でした。
しかし、明成の粘りにやられてしまいましたね。
いつ得点が離されてもおかしくない状況で、よく食らいつきました。
前半はほとんどの得点が八村です。
明成は前半、アウトサイドの選手が消極的になっていました。
三上こそ第1Qでは3Pシュートをきめましたが、それ以外にはほとんど点が取れませんでした。
その為、ミスも増え、流れにのれない時間が続きます。
そんな中でチームを救っていたのが八村でしたね。
点差が離され始めると、1対1できっちり点を取ってくれます。
ディフェンスでも土浦日大の選手のレイアップをことごとくブロックしていました。
第3Q序盤のダンクはチームに勢いをもたらしてくれる素晴らしいプレイでしたね。
そして、その我慢から、第4Qで明成得点が爆発しました。
納見が前半と全く違う選手の様に積極的なプレイで得点を重ねます。
見事な逆転劇でしたね。
この逆転劇を繰り広げたのは納見ですが、やはり八村がこの瞬間まで試合をつないでいたというのが、明成の勝利の大きな要因の様に感じますね。
もちろん、明成の選手全員がディフェンスを頑張り、納見や三上以外の富樫や足立も要所で活躍しました。
ですが、この試合トップスコアラーで34点取った八村の活躍は流石でしたね。
チームを勝利させるという執念が見えました。
この試合は両チームとも激しい攻防が終始続きました。
得点面、ディフェンス、リバウンドでしのぎを削っていましたね。
お互いに優勝への思いが伝わる試合でした。
そして、高校時代から、八村の活躍は目を見張るものでしたね。
この試合の実況の方が「八村は日本を引っ張る選手になっていくでしょう」と言っていました。
まさに現在、その通りですね。
日本人で初めて、ドラフト1巡目で指名を受けて、NBAプレイヤーになりました。
また、日本代表としてワールドカップ出場に大きく貢献しました。
そんな八村はやはり高校のころからチームを勝たせてくれるプレイヤーとして活躍していたのですね。
最後のインタビューで八村は「バスケはすっごいすっごい楽しいです!」と言ってくれました。
この気持ちのまま、きっとNBAでも活躍してくれるでしょう。
NBA選手、八村塁に今後も注目ですね!!!